靴ろぎの時間 Vol.1 ステインリムーバー


「実は水性クリーナーでないと本当のお手入れはできない」と言っても過言ではない。革靴の汚れ落し(靴用クリーナー)はどのような目的、効果があるのでしょうか!?


英国から届いた時は、さすがにびっくり!


昔の話ですが、イギリスからメーカー担当者が来日した時のこと。「日本ではなぜステインリムーバーを販売していないんだ!?」という疑問を投げかけられた。「ツヤ出しのロウが配合されていて、汚れも落ちるので、日本では中性クリーナーが一般的です・・。」苦しい説明をしたが、頑固な英国人は「これは靴クリーム、クリーナーは水性タイプが一番」とばっさり!


革靴の「汚れ」とは、泥やほこりだけではなく、皮革に残っている古いクリームやワックス、革靴に入り込んだ汗(塩分)も含めた「汚れ」である。そこで必要になってくるのが、水性クリーナー「M.モゥブレィ・ステインリムーバー」なのです。

使ってさらに驚いたその洗浄力と優しさ!


ステインリムーバーの第一印象「ビンはカッコ良いけど、革にはあまり良くなさそうだなぁ。」でも使ってみると、そのイメージが一掃。洗浄力が高いのに革にダメージが無い!むしろ良い感じになっている。

M.モゥブレィ・ステインリムーバーは、その後日本の工場で改良が重ねられよりマイルドで使いやすく
なった。軽く拭くだけで水分がしみ込んで、古いクリームを浮き立たせる。浮いてきた汚れ、塩分等を洗浄成分がしっかりとキャッチ。通気性、靴クリームの浸透性も向上。靴みがきには欠かせない存在だと気づいた瞬間から、このクリーナーの虜になってしまった。

M.MOWBRAY ステインリムーバーの使い方


いちばん大切なポイントは、ステインリムーバーを「一度に取る量を控えめにする」という点です。

汚れをしっかり落とそうとするあまり、つい多く液量を取ってしまう方も居るかもしれません。しかし、あまりに多くの量を取り、革に塗ってしまうとそれだけ多くの量が染み込んでしまいます



一度拭いただけでほとんどの汚れを落とし切ることは難しいです。
そのため、一度あたりに取る量は、

「指が湿る程度」
「5円玉くらい」

にとどめるのがオススメ。
多少時間はかかってしまいますが、少量ずつ、複数回に分けて靴全体を拭き上げることで、より安全に靴の汚れ落としをできます。


また、ステインリムーバーを取った後に「水分量を調節する」のもオススメです。

「指の腹」や「別のきれいなクロス(布)」を使い、絞るように水分量を抑えることで、革への染み込みや過度な浸透を防ぎやすくなります。

シミになりづらい場所から試す


2つ目のポイントは「シミになりづらい場所から試す」こと。

革靴には靴の形を保つための「芯材」と呼ばれるパーツが入っています。
この「芯材」は、主に「カカト」や「つま先」といった部分に入っていることが多く、他の「甲」をはじめとする場所に比べて、すこしだけ液体が染み込みにくくなっています。

そのため、まずはこれらの部分にステインリムーバーを使いテストをおこなうことで、シミになってしまうリスクを防ぎやすくなります。
特に「カカト」の内側は比較的目立ちづらい部分なので、染み込み具合をテストをするのにもオススメです。


「ステインリムーバーが染み込みすぎて色が変わるのが怖い」
「一度汚れの落ち具合や、革の変化を確認したい」

という場合は、べろ(=シュータン)部分でお試しいただくのもオススメです。


③ 強くこすり過ぎない

最後のポイントは「強くこすり過ぎない」こと。


手早く汚れを落とそうと、力を入れて革をこすってしまうと、表面を荒らして傷めてしまう原因になります。特に画像のように色の薄い状態の革であれば、黒ずみが残ってしまったり、局所的に質感が変化してしまう可能性も…。


すこし頑固な汚れや、古いクリームが多く残っているような場合こそ、

・力を入れず、撫でるようにやさしく拭き取る
・1~2度で落ちない場合は、複数回に分けながら時間を掛けて作業する

を意識して汚れ落としをおこなうことが重要です。

適量をまとめて取るのにピッタリなアイテム



その名の通り「ステインリムーバー」に「ポンプ」のヘッドがついたアイテム。
一見そのメリットは感じづらいですが、

「1プッシュで適量が取れる」
「ボトルを傾けることなく、布を巻いている手を動かすだけで済む」

と、一度使うと手放せなくなってしまう魅力が詰まっているんです。

・お休みのときに沢山の靴をまとめて磨く
・久しぶりに出した靴の汚れをしっかりと落としたい
・古靴を買って念入りにクリーナーを掛けたい

なんてタイミングにはピッタリのアイテムなんです!

気になった方は、

① 一度に取る量を控えめにする
② シミになりづらい場所から試す

③ 強くこすり過ぎない

の3つのポイントを抑えて、一緒にお試しくださいませ!



靴磨きに使うべきは無色のクリーム?色付きのクリーム?

2023年も早くも4月を迎えます。
年が変わっても、月をまたいでも、時間が過ぎる早さだけは変わりません。

さて、” 変わらない “といえば、靴磨きに関しても長くに渡っていただくお問い合わせがいくつか存在します。

中でも特に多いのが、タイトルにもある
「無色のクリームを使うべきなのか、色付きのクリームを使うべきなのか」
というお問い合わせ。

靴の特徴や希望する仕上がりによって、最適な靴クリームの選び方が変わるというのが結論ではあります。

しかし、昨今の靴磨きブームの影響も相まって、「靴クリーム」と一口に言っても、その色数や種類は千差万別。
選ぶのになかなか困ってしまうというお悩みにも納得です。

そこで今回は、
「無色のクリームを使うべきなのか、色付きのクリームを使うべきなのか」
について、双方のメリットを交えながら、選び方を解説いたします。

無色のクリームを使用するメリット


・初めてのお手入れで靴の色味を大きく変えずにお手入れができる。

・革の色とステッチ(縫い糸)が異なる場合、糸の色を染めることなく栄養補給ができる。

・複数色の素材が使われている靴の場合、複数のクリームを使い分ける必要がなく、無色のクリーム1つだけあればお手入れできる。

・ブーツのシャフト(筒部分)など、洋服の裾に触れる部分に使用することで色移りを防ぐことができる。

色の付いてない無色のクリームを使用する際には、以上のようなメリットが挙げられます。
特に「どんな色にも使える」という点は、ケアに馴染みのない初心者の方でも安心して靴磨きができる優れた点です。


初心者の方ではなくても、ステッチに色が付くのを避けたり、洋服への色移りを回避したりと、すこし特殊な使い道があるのも外せないポイントです。


色付きのクリームを使用するメリット


・色抜けを補色し、スレやキズなどを目立ちづらくすることができる。
・わずかな色味の差異を使い分けることで、革の色味を濃く仕上げることができる。

色付きのクリームを使用するメリットには、上記の2つが挙げられます。

「無色のクリームに比べるとメリットが少ないのでは?」
と感じる方も居るかもしれませんが、この2つは革靴を長く履く上では欠かすことのできない大きなメリット。

(左)Before/(右)After

色抜けやスレ傷をバッチリ回復させたり、
濃淡を意図的にコントロールすることで革の雰囲気を変化させて楽しんだりできるのは、色付きのクリームにしかない特徴。

(左)無色のクリームを使用/(右)黒のクリームを使用

特に、黒い革靴であればその差は顕著に。

写真ではなかなか伝わりづらいですが、しっかりと色が入る黒いクリームで磨き上げると、
お手入れを繰り返すごとに段々と深みが出て、黒々しく品のある質感に育っていきます。


適したクリームの選び方



□無色のクリームを選ぶ場合
・初めてのお手入れで靴の色味を大きく変えたくないとき。
・革の色とステッチ(縫い糸)が異なり、糸の色を染めることなく栄養補給をしたいとき
・複数色の素材が使われており、一種類のクリームでお手入れをしたいとき
・ブーツのシャフト(筒部分)など、洋服の裾に触れる部分からの色移りを防ぎたいとき

□色付きのクリームを選ぶ場合
・色抜け、スレ、キズなどが靴全体に見られ、補色が必要なとき。
・茶靴を始め、つま先やかかとなどの色を元より濃く仕上げたいとき。
・黒靴を購入時よりも黒々しく、深みある仕上がりにしたいとき。

それぞれのクリームのメリット、使用する靴の特徴を踏まえて、
以上のような基準で「無色か、色付きのクリームか」をお選びいただくのがオススメです。

使用するクリームひとつとっても奥深い靴磨きの世界。
ぜひこだわって選んだクリームによるお手入れで、大切な一足を長くお履きください。

色選びが難しい茶色の靴のクリーム選びに関しては、下記リンクからご覧いただけます。


スピードα

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【シミにならない?】デリケートクリームがスプレーになりました!


M.MOWBRAYを代表する商品のひとつ「M.MOWBRAY デリケートクリーム」。
皮革に必要な「栄養」「潤い」「柔軟性」を補給できるアイテムとして、

・ドレスシューズ、パンプス
・ワークブーツ
・お財布、名刺入れ、パスケース
・ライダースジャケット


など、さまざまな革製品に使えることから、多くのお客様にご愛顧いただいています。

今冬、そんなデリケートクリームが ” スプレー ” になりました!

デリケートスプレー 3つの特長


「M.MOWBRAY デリケートスプレー」の特長は、以下の3つです。

圧倒的にシミ、ムラになりづらい
② 簡単に、かつ手早くできる
③ 自然な仕上がり



① 圧倒的にシミ、ムラになりづらい


デリケートスプレーの最大の特長はなんといっても「シミ」や「ムラ」になるリスクが圧倒的に低いこと。

同様のスプレータイプのアイテムよりも霧(きり)が細かく、

・スプレーの点々が残ってしまう
・粒子が大きく、ムラ、ダマになってしまう

などのトラブルを防ぎやすいです。


また、スプレーから噴射される成分のひとつひとつが細かいため、
乾燥までのスピードも早く、

・スプレーをかけた部分だけ濃くなってしまう
・一部の質感が大きく変わってしまう


なども、しっかりと防止しやすくなっています。
そのため、

・ヌメ革、シープレザー、ベビーカーフ等の革素材
・色味の薄い(淡い)革
・その他、吸い込みの良い革


などの素材に、安心してお使いいただけます。

② 簡単に、かつ手早くできる


スプレータイプのメリットは、なんと言ってもその手軽さ。

1. フタを開けて、本体を4,5回ほど振る
2. 対象物から30cmほど離して、全体に均一に3回かける
3. 15~30分ほど放置して、ブラッシング


たったこれだけで、お手入れが完了します。

・ロングブーツ
・ライダースジャケット
・レザーバッグ
・ソファ、椅子等の家具


など、面積の大きなアイテムには、特にピッタリです!

③ 自然な仕上がり


画像のような、デリケートクリームが得意とする「革の風合いを活かした自然な仕上がり」も、
デリケートスプレーにてバッチリ味わっていただけます。

「スプレーはクリームと違って、仕上がりが心配」
「革の質感、美しさは保ちたい」

という方でも、安心してお使いいただけます!

まとめ


① 圧倒的にシミ、ムラになりづらい
② 簡単に、かつ手早くできる
③ 自然な仕上がり

3つの魅力が詰まったデリケートスプレー。
今まで以上に「安心」して、かつ「簡単」にお手入れを愉しんでいただけます。

そんな「M.MOWBRAY デリケートスプレー」は、
M.MOWBRAY公式オンラインショップを含め、全国の店舗にて販売中です!

ぜひお買い求めくださいませ!!

靴磨きの汚れ落とし、なんのために必要?

「靴磨きには汚れ落としが必要不可欠!」

常日頃、我々がお客様にお伝えしていることです。
靴磨きをこれから始めたいという方も、なんとなく耳にしたことがあるかもしれません。

そんな汚れ落とし、なぜ必要なのでしょうか?
今回はその理由を詳しく解説していきます。

靴磨きに汚れ落としが必要な理由


①クリームの浸透性を確保する
②クリームの厚塗りを防ぐ



靴磨きに汚れ落としが必要な理由は、大きく分けて以上の2つです。
順番に解説していきます。

①汚れを取り除き、クリームの浸透性を確保する


地面に一番近いところにいる靴は、衣類と比べ汚れが付着することも多いです。

靴についた汚れは見栄えを悪くしてしまうだけではなく、
新しく塗るクリームの浸透性を下げてしまいます…。

そのため、靴のお手入れを始める際には、
まず「靴の汚れ」を取り除き、クリームの通り道を確保しなければなりません。

②クリームの厚塗りを防ぐ

塗り重ねられたクリームを落とすのはこんなに大変…。


「靴磨きといえば ”靴クリーム” 」という方も多いかもしれません。
実際、靴クリームを塗ってブラッシング、から拭きすればツヤも出ますし、
革に必要な「栄養分」も入っています。

しかし、靴にとって良いとされる靴クリームも、
塗り重ね続け「厚塗り」の状態になってしまうと革の柔軟性を損なってしまいます。

これは、

○古いクリームが固くなり、割れてしまう
○新しいクリームによる革への柔軟効果を、古いクリームが阻害してしまう


ことが原因です。
これを放置してしまうと…


画像のようにひび割れ(=クラック)の原因となってしまうこともあります…。

こうなってしまうのを防ぐべく、靴磨きの際にはクリーナーを使用し、
「汚れ」だけでなく「前のお手入れで塗ったクリーム」を取り除き、リセットすることが重要です。

革靴の汚れ落としに最適なアイテム


M.MOWBRAY ステインリムーバー

・スモール 60ml
・レギュラー 300ml
・ラージ 500ml

革靴専用の汚れ落とし用アイテムです。

軟水をベースにした「水性タイプ」なので、
「目に見える革の表面に溜まった汚れ」に加え、

○革の中に浸透してしまった汚れ
○前のお手入れで塗った古いクリーム
○汗の成分


などの「チューブタイプ」「ローションタイプ」とは違い、
「目には見えない革の内部に溜まった汚れ」も落としやすいです。


・革表面に残った汚れ
・革の毛穴に詰まってしまった古いクリーム


が落ちると、革はお化粧で言う「すっぴん」に近い状態となります。

一度この「すっぴん状態」にしておくことで、新たに塗る靴クリームの浸透性が上がり
「栄養」「光沢を出すための成分」など、
靴クリームの持つパフォーマンスを最大限発揮できるように。

靴の見栄えも保ちやすくなります!




「ステインリムーバー」を含む、
革靴の基本的なお手入れ方法は、YouTube動画でもチェックできます。

汚れ落としの具体的な方法も含め、2分ほどで全行程が見られます。
ぜひチェックしてみてください!


【なにが違う?】馬毛ブラシ、価格別3種比べてみました。


靴磨きの必須アイテム「馬毛ブラシ」

ホコリを落とし、革表面をきれいにする役割を持つブラシですが、
さまざまなニーズや用途に合わせて多くのモデルが出ています。

そこで今回は価格別に3種、馬毛ブラシのモデルを比べながら、
各々の特長をみなさまにお伝えしていきます!

3種類の馬毛ブラシ



今回比べるのは、こちらの3種類のブラシです。
右から順に、

・プロホースブラシ
・SANOHATA BRUSH × M.MOWBRAY 馬毛
・SANOHATA BRUSH × M.MOWBRAY 手植え 馬毛


です。
順番に解説していきます!


プロホースブラシ


「プロホースブラシ」は初心者の方におすすめな一本。

税込 1,320円という手の届きやすい価格帯ながら、
紳士靴でも手早くブラッシングを終えられるように設計されたサイズ感が大きな魅力です。


毛の密度も高く、アッパーのみならずコバ周りやステッチ付近など、
細かなところに挟まったホコリもしっかりと払い落とせます。

「靴磨きをこれから始める」という方に、ぴったりな一本です。


SANOHATA BRUSH × M.MOWBRAY
馬毛


「SANOHATA BRUSH × M.MOWBRAY 馬毛」は、中価格帯のブラシ。

すべてが日本製で作られている「SANOHATA BRUSH」は、
「良いブラシで靴をお手入れしたい!」という方におすすめのシリーズです。

・指の引っ掛かりを良くするため、持ち手に掘られた溝
・オイルステイン仕上げでなめらかなさわり心地
・密度が高く、抜けづらい毛の植え方


など、靴磨きをする際扱いやすいように、
細部にまで「日本の職人によるこだわり」を詰め込んでいます。

それでいながら税込 4,950円と、コストパフォーマンスも抜群
「靴磨きをはじめた当初からこだわり抜いたアイテムでお手入れしたい」
という方にも、ぜひ一度手にとっていただきたい一本です。


SANOHATA BRUSH × M.MOWBRAY
手植え 馬毛


「SANOHATA BRUSH × M.MOWBRAY 手植え 馬毛」は、ハイエンドな一本。
税込 17,600円という価格にふさわしい仕様が詰まっています。


その名の通り、このブラシは他の2種とは異なる「手植え」
職人が一つひとつ、手作業で毛を植えており、強度もかなり高いものになります。

ブラッシングの際にクリームの「油分」や「ロウ分」が毛に蓄積していき、
使い始めの頃よりもさらに、光沢を出せるまでの時間が早くなることを「ブラシが育つ」と言いますが、
手植えブラシは育ったあとも長く使えるので、
「靴とともに、ブラシも長く使いたい」という方にはぴったりの一本です。


まとめ


いかがだったでしょうか。

用途は同じでも、細かなポイントで違いのあるブラシシリーズ。
ご自身の目的に合わせてお選びいただけると、より靴磨きが楽しくなるはずです。

気に入ったブラシは「M.MOWBRAY 公式オンラインショップ」でもお買い上げいただけます。
ぜひチェックしてみてください!

ペネトレィトブラシの毛先が固まってきたら

シューケアの名脇役、ペネトレィトブラシ 。
前回はこちらを使用して靴磨きをする4つのメリットをご紹介いたしました。
(前回の記事をまだご覧になっていない方は コチラ から。)

そんなペネトレィトブラシ 、
しばらく使用しているとクリームが溜まり、
毛先が固まってしまうときがあります。

「毛が固まったらもう使えない…」

と思う方も居るかもしれませんが、そんなことはないんです。
シューケアに使用する “あるアイテム” を一緒に使って洗うだけで、
簡単に毛先の固まりをほぐすことができます。

今回は、そんな毛先が固まってしまった
ペネトレィトブラシ のお手入れ方法をご紹介いたします。

使用するアイテム

・毛先が固まってしまったペネトレィトブラシ
・M.MOWBRAY PRESTIGIO ステインクレンジングウォーター
・液体のはいるトレーや受け皿
・タオル

使用するのはこちらの4つです。
それでは、実際にブラシを洗ってみます。

ペネトレィトブラシの洗い方

最初に、トレーにステインクレンジングウォーターを注ぎ、
ブラシをその中につけます。

この際は、クリームがついている毛の長さのおおよそ半分ほどまで濡らせば大丈夫です。
持ち手の木の部分まで濡らしてしまうと、木が乾燥するタイミングで膨張、収縮して割れてしまう場合があります。

ブラシを浸したら、持っているブラシを回して泡立てます。

ステインクレンジングウォーターはスムースレザー用の汚れ落とし。
古いクリームを落とす成分が含まれているので、
それを応用して毛先の凝り固まってしまったクリームを落とすことができます。

クリームがしっかりと落ちたら、タオルで拭いてブラシを乾かします。
しばらく乾燥させ、触れて毛先がしっかりと乾いていれば作業は完了です。

古いクリームを除去し、毛先のしなやかさを取り戻すことができました。

一度でクリームを落としきることができない場合は、
トレー内の液を新しいものにして2〜3度繰り返し洗うことで、ブラシを綺麗にしやすくなります。

色ごとに分けて用意するペネトレィトブラシ 、
色味によっては使う機会が少なくクリームが固まってしまっているものもあるかもしれません。
久しぶりに使用する際は、毛先の状態を確かめてから使うのがオススメです。

ぜひお試しください!



<今回のBLOGで使用した商品>
・ペネトレィトブラシ 豚毛
・M.MOWBRAY プレステージ ステインクレンジングウォーター

ペネトレィトブラシを使う4つのメリット

3月も気がつけば中旬、すっかり陽も長くなりました。
短いときよりも、不思議と得した気分になります。

さて、「得した気分」と言えば、シューケアでも使うだけで何かと得ができるアイテムがあります。



・ペネトレィトブラシ 豚毛

それがこちらのアイテムです。
靴にクリームを塗るときに使い、色ごとに分けて用意するのですが、
使っているだけで様々なメリットがあります。

今回は、そんなペネトレィトブラシを使う4つのメリットをご紹介いたします。

メリット1:指を汚さない



クリーム、靴の色ごとに分けたブラシを使うことで、指を汚さずにクリームを塗ることができます。

時間をとって色の違う靴をまとめて磨くとき、
指についたクリームを落とすことなく磨き続けることができます。

メリット2:細かなところまで塗れる



ブラシには細かな毛先の豚毛が高密度で植えられています。

指や布では届かないコバ周りや穴飾り(=メダリオン)の中までクリームを塗り込み、
革にしっかりと浸透させていくことができます。

メリット3:クリームのパフォーマンス



ブラシは布で塗るのに比べ、
水分をはじめとするクリーム内の成分をブラシが吸う量が少ないです。

そのため、クリーム内の栄養分をより多く革に塗り込むことができ、
クリームのパフォーマンスを発揮しやすくなります。

メリット4:塗りムラの防止

密度濃く細かい毛先が並ぶブラシは、
指塗りよりも手早く、かつムラになるリスクを軽減しながら少量のクリームを塗るのに長けています。

茶、赤や青等の色味ある靴、クリームがダマになりやすいガラスレザーでも簡単にお手入れすることができます。

ペネトレィトブラシ を使用するメリット



以上、ペネトレィトブラシ を使用するメリットのご紹介でした。

一見地味なアイテムではありますが、
シューケアの際に使用するだけでたくさんのメリットがあるんです。

ペネトレィトブラシ を使用したスムースレザーのお手入れはこちらでご覧いただけます。
まだ使ったことのない方は、ぜひお試しください!



<今回のBLOGで使用した商品>

・ペネトレィトブラシ 豚毛

成人式や就活に合わせて揃えた革靴、長く履いてみませんか?

気がつけばもう2月も終わり。
2月は日数がすくないのもありますが、相変わらず時間が過ぎるのは早いです…。

さて、あと1ヶ月ほど経つといよいよ4月。
出会いや別れを越え、新たなステージに立つ方が沢山居る季節でもあります。

そんなこの時期は入社や就活に合わせて、
「初めて本格的に革靴を履く機会が増える」という方も多いはず。
革靴は適したお手入れをしていただくだけで、何年も使い続けることのできるアイテムですが、

「お手入れはちょっとめんどくさそう」
「新生活に不慣れな中で、メンテナンスまでこなせるか不安」

というイメージのある方も多いかもしれません。



そこで今回は、多忙な新生活の中でも続けられるような簡単な革靴のお手入れ方法をご紹介いたします。

用意するアイテム



・シュートリー(シューキーパー)
・靴べら(シューホーン)
・馬毛ブラシ

クリームや汚れ落としなど、必要なアイテムはありますが、
忙しいとき、何から始めていいか分からないときはこちらの3つから始めてみるのがオススメです。

順番に役割を解説していきます。

シュートリーの役割

(左から)
・SartoRecamier 100EX
・SartoRecamier 200EX
・SartoRecamier 300EX
・SartoRecamier 400EX

・型崩れ、履きジワのひび割れ防止。
・靴内部の湿気吸収。


シュートリーの役割は大きく分けてこちらの2つ。
しっかりと形の合った一本を選ぶことで、履きジワのひび割れを防ぎ、
木製のものを使用することで、靴内部に溜まった湿気を吸収します。



使い方はとても簡単で、履き終わった後の革靴に入れるだけ。
たったこれだけですが、この一手間をかけるだけで靴の寿命が大きく変わります。

(写真左)脱いだ直後の状態/(写真右)シュートリーを入れた状態

Sarto Recamier(サルト レカミエ)シリーズは、履きジワはもちろん、かかと周りや履き口のシェイプも整えることができます。
脱ぎ履きを繰り返すことによって広がってしまう履き口周りのフィット感を損なわずに、長く快適に履き続けることができます。

靴べらの役割

・M.MOWBRAY スライドシューホーン

・かかと周り、履き口部分の傷み防止。

靴べらを使用する役割はこちら。
指を使って、はたまた足を押し込むように履いてしまうという方も居るかもしれません。

しかし靴べらを使うようにするだけでも、かかと周りが傷みづらくなり、靴を快適に履くことができます。



靴べらを使用せずに履いてしまうと、写真のように
腰裏(=カウンターライニング、かかと内側のパーツのこと)に穴が開いてしまったり、芯材(つま先やかかとに入っている硬いパーツのこと)が潰れ、靴が変形したり、フィット感が変わってしったりすることもあります。



画像のように上から新しく革を貼るなどして、修理することも可能ですが、やはり修理費用は掛かってしまいます。
靴べらを使用するだけでもかかと内側、そしてお財布に掛かる負担を軽減することができますので、革靴を履くことが本格的に増える前に、毎日の習慣にするのがおすすめです。

馬毛ブラシの役割

・SANOHATA BRUSH 馬毛

・靴表面や細かな部分についたホコリを落とす。

馬毛ブラシの役割は “ホコリ落とし” 。
掃除に使うホウキのように、しなやかな馬毛はホコリを除去する用途にぴったりです。

目には見えない微細なホコリやチリなどの汚れは、

・革の柔軟性を維持するために必要な水分・油分を吸い上げてしまう。
・段差や隙間に溜まり、カビが生える原因になってしまう。

など、革靴に悪影響を及ぼす存在。
履く前、履き終わった後など、マメにブラシをかけるだけでもこれらのリスクを軽減し、靴を綺麗に保ちやすくなります。

大切な一足を長く履くために

以上、革靴を長く履くために習慣にしてただきたい、簡単なお手入れ方法のご紹介でした。
靴のお手入れについて不安、忙しくて時間が取れないという方は、すぐに始められて時間もかからないこの3つから挑戦していただくのがオススメです!

クリームや別の種類のブラシを使用した、
さらに本格的なお手入れ方法に関しては、こちらの動画からもご覧いただけます。



就活や成人式など、節々の場面を支えてくれる大切な一足を長く履くためのケア。
自身の手で行っていただくと、より一層お靴への愛着が湧くかと思います。
ぜひお試しください!



<今回のBLOGで使用した商品>
・SartoRecamier 100EX
・SartoRecamier 200EX
・SartoRecamier 300EX
・SartoRecamier 400EX
・M.MOWBRAY スライドシューホーン
・SANOHATA BRUSH 馬毛

「M.MOWBRAY ROYAL」



2020年3月1日の記事で紹介した「永遠のスタンダードM.MOWBRAYシュークリームジャー」。


今回はそのM.MOWBRAYシュークリームジャーのハイエンドラインである「M.MOWBRAY ROYAL(M.モゥブレィ ロイヤル)」のシュークリームジャーをご紹介します。

M.MOWBRAY ROYALとは?

M.MOWBRAY ROYALはシューズケア用品を取り扱うR&Dのオリジナルブランド。

長い歳月の中で積み上げたシューケアの知識や経験を集結させたハイエンドラインとなります。

生産ファクトリーは手工業の分野で名高いフランスに拠点を設け、技術力を生かした製造方法にこだわっています。

M.MOWBRAY ROYALシュークリームジャーの特徴



まずは製法の話から。

ROYALシュークリームジャーは水分・ロウ分・油分を有機溶剤で混ぜ合わせた後、クリームの状態で瓶に補填する「ソリッドフィル製法」を採用。

熱を加えない製法のため、水分が抜けることによる成分変化が起きにくく、浸透性や伸びの良さも相まって、栄養を失うことなく革へ届けることができるのです。

少量で靴全体に伸ばすことができるクリームの柔らかさ、そして、なめらかな使い心地がポイントにあげられます。「クリームを革の上にのせる」のではなく、「浸透させる」というシューケアの原点を突き詰めたクリームとなっています。

蜜ロウが配合されているのでツヤもしっかり出せて、ギラッとしたツヤではなく革本来のツヤを引き出してくれるクリームとなっています。

Before/After

写真を見てもらえるとわかると思いますが、色あせてしまった靴にもしっかり補色することができるのもポイントですね。

革の奥に色をしっかり入れることができるのは、浸透性の高さがあるからといえます。



革靴の醍醐味は履きこまれることで生まれる革の変化、つまりエイジング。

エイジングを楽しむためには靴クリームによる定期的なお手入れが必要不可欠。

そのお手入れのお供に、「M.MOWBRAY ROYALシュークリームジャー」を是非お試しください。

<今回のBLOGで使用した商品>
M.MOWBRAY ROYAL シュークリームジャー

靴磨きの汚れ落とし、何のために必要?

2021年が始まって、読書をする時間が増えました。
前々から積んでいた本(通称 “積読(つんどく)”)が、段々と減っていくとスッキリするのも個人的な醍醐味です。



さて、” スッキリする ” といえば個人的にとても魅力を感じるのが、
靴磨きにおける汚れ落としのタイミング。

ついてしまった汚れだけでなく、前回塗った古いクリームがしっかりと落ちてリセットできると、
それだけで気分が晴れます。

「クリームを上から塗っておけばいいんじゃないの?」
「汚れ落としなんて必要なの?」

というお声もいただきますが、
実は靴磨きにとって、汚れ落としは切っても切り離せない大切な要素。
今回は、そんな靴磨きにおける汚れ落としについて解説していきます。

なぜ汚れ落としが必要なのか?

(左)汚れ落としをかけた後/(右)汚れ落としをかける前

靴磨きにおける汚れ落としの役割は、「汚れや古いクリームが革表面に溜まるのを防ぐこと」です。

積もっていった汚れや前回のお手入れで塗った古いクリームなど、靴表面に残ってしまった成分は、
それ自体がひび割れを起こしたり、新しく塗るクリームの浸透性を損ったりする原因になってしまいます…。

そのため、靴磨きでは最初に汚れ落としを行うことによって、新しく塗るクリームを迎え入れる準備が必要なんです!

汚れ落としに必要なアイテム



(写真左から)
・M.MOWBRAY ステインリムーバー


の汚れ落としにはこちら。
M.MOWBRAY というブランドを代表するロングセラー商品のひとつでもあり、
目にしたことがあるという方も多いかもしれません。

軟水ベースの水性クリーナーであるステインリムーバーは、
表面に付着してる汚れはもちろん、皮革内部に浸透してしまった汚れも浮き上がらせて落とす効果があります。

(左)ステインリムーバー 使用前
(右)ステインリムーバー 使用後


ステインリムーバー を使用することにより、使用後はすこしマットな質感に。
汚れ、古いクリームの油分やツヤの元になるロウ分をしっかりと除去したことにより、使用後はツヤが少し無くなります。
汚れや古いクリームがリセットされた状態は、クリームの吸い込みもよく、油分や水分も浸透しやすいです。

便利なポンプタイプ



M.MOWBRAY ポンプ式ステインリムーバー 500ml

ステインリムーバー は布にとって使用しますが、
「一回一回ボトルを手に持って布に適量をとるのは手間が掛かってしまう…」
という方にはこちらがおすすめです。



画像のように一押しするだけで、一度に必要な適量を簡単にとることができます。
たったこれだけですが、

・何足かの靴をまとめて磨くとき。
・手早くササッとケアを終わらせたいとき。
・靴に汚れが溜まってしまい、ステインリムーバー を何回も使用しなければならないとき。


など、役立つ場面は様々。
一本あるとそれだけで心強いアイテムなんです。

革靴のお手入れを行う上ではなくてはならないステインリムーバー 。
まだ使用したことがない方は、ぜひお試しください!

ステインリムーバー の使用方法や、お手入れ全体の流れは上記よりご覧いただけます!



<今回のBLOGで使用した商品>
・M.MOWBRAY ステインリムーバー
M.MOWBRAY ポンプ式ステインリムーバー 500ml

M.モゥブレィブランドのシューケアプロダクツはプロのシューファクトリーやシューブランド、靴愛好家の方々から数多くの支持を得ているシューケア(靴手入れ)のトップブランドです。 M.モゥブレィブランドの代表的な商品であるデリケートクリーム、アニリンカーフクリーム、シュークリーム等はイタリアにおける皮革タンナーや靴メーカーの聖地の一つであるトスカーナ州の古いファクトリーで作られています。 製造は大型の機械で大量生産が主流の現代では珍しい、熟練の職人による頑固なまでのハンドメイド的製法を堅持して、欧州の靴クリーム作りの伝統と品質を現代に受け継がれています。また、プロユースで評価が高かった皮革用石鹸、ソール用クリーム、コバ用クリームなどを一般商品化し、さらに日本のファクトリーにて独自製法で開発したステインリムーバーやモールドクリーナーなどをラインナップに加えるなど、品質、伝統、革新をおこなうシューケアブランドとして、M.モゥブレィブランドのシューケアプロダクツは日々進化し続けています。M.モゥブレィプレステージは上質な天然成分を使用したM.モゥブレィの最高級レザークリームブランドです。