大切な一足を長く綺麗に履くために欠かせない「靴磨き」。マメにお手入れしたほうがよさそうなイメージを持っていても
・「次に磨くタイミングは汚れたとき?」
・「汚れが目立たなくても、定期的にお手入れしたほうがよい?」
などの疑問を感じている方も多くいらっしゃるようです。
今回は、靴磨きの理想的な頻度と手順についてご紹介いたします。
靴磨きを怠ると、どうなる?
定期的に、靴の手入れ(靴磨き)をせずに、履き続けた靴は、どのような症状が出てくるのでしょうか?お手入れをしていない革靴は、
○乾燥による全体的な色抜け、退色
○擦れ、ぶつけによるキズ
などの変化が現れます。これらは革の乾燥が進んでいることが原因です。
革は元々は動物の皮膚。「皮」を鞣(なめ)し、加工され「革」となります。革も人の肌同様に、手入れをしないと乾燥が進むもの。自然に潤いや油分が補給されわけではありません。
革靴を長持ちさせるためには、靴磨き(=靴クリーム)で革に栄養を与える必要があり、そのためには、定期的な靴磨きが必要となるからです。
靴磨き、理想的な頻度は?
革靴を長持ちさせるために必要な靴磨き、
頻度は月1回が理想です。
よく履く靴は週に2-3回は出番があり、月に10回以上になるという方も多いのではないでしょうか?1ヶ月を通して10回以上履いている靴は、革の乾燥、艶が薄れ、擦りキズなども目立ちやすくなる頃です。
月に1回は靴磨きの時間を作って、お手入れをしていただくことをおススメいたします。
月1回の革靴の磨き方
5つの手順。
月に1回の靴磨きで必ず取り入れていただきたいことは、下記の2つの工程です。
○ 革の汚れや古いクリームを水性リムーバーで除去
汚れやクリームを拭き取ると、次に塗る靴クリームが浸透しやすくなり、靴クリームの厚塗りを防ぐ効果もあります。
○ 靴クリーム(=乳化性クリーム)で栄養補給
乳化性クリームとは、「水・ロウ・油」がブレンドされた靴クリーム。革に水分、栄養となる油分を与えて、革のひび割れや乾燥を防ぎ、保護する役割も持つ。販売されている乳化性の靴クリームは瓶に入っているタイプが多いですが、使用前には成分表示に、「水・ロウ・油」の表記があるか確認しておきましょう。
それでは、上記の2つの工程含む、革靴の磨き方「5つの手順」を紹介していきます。
【手順1】ホコリ落とし(=馬毛ブラシ)
プロホースブラシでホコリを落とします。履きジワやコバ付近にはホコリが溜まりやすいので、細かく丁寧にブラッシングを。
【手順2】汚れ落とし(=水性リムーバー)
M.MOWBRAY ステインリムーバーで拭き取る。
革にやさしい水性タイプで、汚れや古い靴クリームを拭き取るので、革の通気性が向上します。
【手順3】靴クリーム(=乳化性クリーム)を塗る
M.MOWBRAY シュークリームジャーを薄く全体に塗り込みます。
シュークリームジャーは潤いと栄養を与える補色クリーム。伸びがよく革本来の光沢感を引き出してくれます。
靴クリームを塗るときは、「少量を薄く」。革の通気性を確保するためにも、靴クリームは片足米粒2-3粒の量が目安です。
靴クリームは革に必要な栄養分を与えてくれますが、良かれと思ってクリームを塗り重ねすぎると、通気性のある革もクリームで蓋をしてしまうようなもの。クリームが硬化してヒビ割れの原因にともなる“厚塗り”には注意しましょう。
靴クリームを塗るときは、塗布専用のペネトレィトブラシを使用すると
・手が汚れにくい
・少量の靴クリームを均一に塗り広げることが可能
・指では塗りにくい、履きジワ・コバ周り等の細かい部分も塗りやすい
上記のようなメリットがあります。ぜひご使用してみてください。
【手順4】ツヤ出し(=豚毛または化繊ブラシ)
プロ・ホワイトブラシで、靴クリームを全体に塗り伸ばす、磨きあげます。綺麗なツヤを出すためには、ブラッシングが重要なポイントです。
【手順5】仕上げ
M.MOWBRAY グローブクロスで乾拭き。革表面に残っているクリームを馴染ませます。クリームがよく拭き取れるとベタつきが無くなり、靴にほこりがつきにくくなります。
まとめ
今回のブログでは、靴磨きの頻度と磨き方について解説いたしました。
革靴の磨き方の情報
・使用する商品
・詳しい手順とポイント
・動画で靴磨きを見る
等、より詳細に知りたいという方は、下記おすすめ記事と動画をご参考にしてくださいね。
今回のブログを参考に、月1回の靴磨きを実践してみてください。
1日履いた後、靴を脱いだ後にしておくと、月1回のお手入れがぐんと楽に。
そして、革靴を綺麗に履いていくために習慣にしておきたいこと。
革靴のホコリをブラシで払っておくことです。
時間にして、60秒程。できれば、脱いだ後当日中の習慣が理想ですが、無理のない範囲でぜひ実践してみてください。
馬毛ブラシでブラッシングを習慣に。
1日履いた後は、靴の表面にはホコリやチリが付着しています。
ホコリや汚れはこまめに落としておくことで、汚れが定着しずらくなります。
月に1回の靴磨きの際にも、ひどい汚れにはならない場合が多く、格段にお手入れが楽になります。
湿気が多い時期には、ホコリが溜まっている箇所にカビが生えてしまうという事例も。ホコリはマメに払っておきましょう。
帰宅して靴を脱いだら、ブラッシングする習慣をとりいれてみてください。