革靴をはじめとした皮革製品のケアクリームとして多くの方にご愛用いただいている
「M.MOWBRAY デリケートクリーム」
「M.MOWBRAY」ブランドで取り扱いを開始してから今年で発売から17年を迎え、前身ブランドから数えると累計130万個を突破しました。
(※上記の数字は製造実績に基づく数字です。)
もしかしたら、ブランド名である「M.MOWBRAY」という名前よりも認知度が高いかもしれません。
なぜ、これほど多くのユーザーに愛される商品へと成長したのか。
この記事では、その「M.MOWBRAY デリケートクリーム」の魅力について掘り下げたいと思います。
デリケートクリームの魅力を改めて知っていただくことで、初めて使う方だけでなくすでに愛用しているという方も、さらにお手入れが楽しくなるはずです。
デリケートクリームとは
「デリケートクリーム」という名称のレザークリーム自体は、革靴文化の本場であるヨーロッパでも非常に歴史のあるものです。
そのなかでも「M.MOWBRAY デリケートクリーム」は、なるべく多くの皮革製品に対応できるようクリームの成分を調整し、保湿をメインにしたレザークリームです。
インターネットで「 革 ケア 」と検索すると、多くのサイトで『レザークリームを使った定期的なケア(お手入れ)が大切です。』という言葉が出てきます。
人間の肌も乾燥すると肌荒れやあかぎれが起こるように、もとは生き物の皮膚だった革もひび割れを起こします。
生きている私たちの皮膚であれば、細胞の働きによって傷が入ってしまっても自然に治ってくれます。しかし、細胞の働きが無い皮革製品は一度ひび割れを起こしてしまうと治ることはありません。
だから、『レザークリームを使った定期的なケア(お手入れ)』、つまり乾燥を防ぐための保湿が必要なのです。
では、保湿を得意としている「M.MOWBRAY デリケートクリーム」は、他のクリームとは何が違い、どのような成分が入っているのでしょうか。
そして、何に使えて、塗ったらどのような仕上がりになるのでしょうか。
次項から詳しくご説明します。
【驚くほどの柔らかさ】
多くのレザークリームの成分は、
① 保湿成分「水分・油分」
② ツヤ出し成分「ロウ分」
③ 2つの成分を混ぜ合わせるための「有機溶剤」
この3つの成分で構成されています。
「水分・油分」が多ければ柔らかく、「ロウ分」が多ければ硬めのクリームになります。
デリケートクリームは保湿力である「水分・油分」の割合が多く、その中でも「水分」に比重を置いています。
つまり、非常に柔らかいクリームです。
ですから、皮革製品のお手入れをよくしている方ほど、デリケートクリームのフタを初めて開けた時の驚きが大きいかもしれません。
というのも、デリケートクリームが登場し普及するまでは、これほどゼリー状で柔らかいレザークリームは存在しなかったからです。
【革をしなやかにする成分「ラノリン」】
保湿を得意とするデリケートクリームに欠かせない成分が「ラノリン」です。
この「ラノリン」は2つの保湿成分「水分・油分」のうちの、「油分」にあたるものです。
羊などの皮脂腺から分泌される油脂を精製して作り出すラノリンは、自分の重さに対して2倍ほどの水分を取り込むことが出来ると言われています。
乾燥したスポンジが水を吸い込む様子を想像すると、イメージしやすいでしょうか。
革の繊維は水分を吸収することで膨張します。水分は次第に蒸発してしまいますが、入れ替わるようにしてラノリンが吸収されます。
こうして自重の2倍ほどの水分を含んだラノリンが革の繊維に深く浸透することにより、革の奥底から保湿をすることができます。
さらに、保湿された革の繊維はしなやかな状態になります。
例えば、まだ買ったばかりの硬さを感じる革靴にデリケートクリームを塗り込むと、自分の足に馴染みやすくなります。
これはラノリンが浸透して繊維がしなやかになったからです。
革の繊維は乾燥してしまうと硬くなり、切れてひび割れやすくなってしまいます。
革をしなやかにしてくれるラノリンの働きは、皮革製品そのものの耐久年数を伸ばすことにつながります。
【どんな革に使えるのか】
デリケートクリームは、スムースレザー(表革)はもちろん「一見どのようなレザークリームを使用すればいいか悩んでしまうような革」にも使用することができます。
例えばヌメ革やアニリンカーフのような仕上げが繊細な革、
ラムやシープのようなシミができやすい革、
ピッグ、ペッカリー、オーストリッチなど特殊な革も、使用することができます。
(一部、使用できない特殊な仕上げの革もあります。)
なぜこれだけ幅広い素材に対応できるのか。
それはクリームに含まれる「油分」を抑えているからです。
「油分」の中には紫外線にあたることによって酸化し、色が変化する(=シミをつくってしまう)ものもありますが、ラノリンは紫外線を吸収しくいためその心配がありません。
そのため、デリケートクリームはシミになりにくく、幅広い種類の皮革製品に使用できるのです。
【素材本来の質感を引き出す仕上がり】
お話ししてきたように、デリケートクリームには3つの成分が下記のようなバランスで含まれています。
保湿成分「水分・油分」>ツヤだし成分「ロウ分」>混ぜ合わせる成分「有機溶剤」
保湿成分よりもツヤ出し成分を抑えているデリケートクリームは、クリームを塗り込んだ後に皮革の表面に残る「ロウ分」の量も少なくなります。
革が必要とするだけのロウ分を補給するので、ツヤは控えめ、「革本来が持つツヤ」で仕上げることができます。
もちろん、さらにツヤ感を出して仕上げたい場合は、上からクリームを重ねて仕上げることもできます。
通常、クリームを重ねて使用するのは厚塗りになりやすく、逆に曇ったりべたついてしまったりします。
ですが、革の表面に残る「ロウ分」が控えめのデリケートクリームであれば、その心配はありません。
この、
「デリケートクリームで保湿をしてから、ツヤの出るクリームで仕上げる」
という組み合わせでレザーケアができるのも、デリケートクリームがとことん保湿にこだわったレザークリームであるからです。
【デリケートクリームの魅力】
皮革に対し必要な栄養や潤いを与えることで生まれる本来の雰囲気やツヤ、そして手をかけることでゆっくりと始まる革製品の経年変化を楽しんでいただけます。
靴磨きのプロのみが使える商品ではなく、一般の方でも容易に使用できること、これこそがM.モゥブレィが大事にしている点です。仕上がりはプロと同等の仕上がりで、はじめての方でもすぐに使用し、楽しんでいただけます。
シューケア製品の取扱いを長年するなかで蓄積したノウハウや経験を元に利用者が安心して使える商品です。そして革本来の美しさを保つために必要な栄養や潤いを与えるこだわりの成分、製法で作っています。
M.MOWBRAY Brand Concept
「M.MOWBRAY デリケートクリーム」はこの理念のとおり、様々な素材の“革本来が持つ輝き”を生かせるように作ったレザークリームです。
「ツヤツヤに輝く仕上がり」ももちろん素敵ですが、それを演出するためには「革そのものが持つ個性」を生かすようなケアの積み重ねが必要不可欠です。
グッドエイジャー賞(2020年度)受賞
我々が「M.MOWBRAY」の前身となるブランドの時代から輸入・販売しはじめてから40年以上、多くの方々にご愛用いただいている「M.MOWBRAY デリケートクリーム」。
この度、皆様の日頃のご愛顧のおかげで、累計130万個を突破し、「一般社団法人日本メンスファッション協会(MFU)」が主催する「2020年 第18回 グッドエイジャー賞」の認定商品として選出されました。
【選考基準】グッドエイジングライフを楽しむにふさわしい、①健康や安全・安心をもたらす商品やシステム、②満ち足りたサービスやコト体験、③健康づくりに必要なスポーツ事業・施設、④素敵な時間を過ごせる空間、⑤一生の思い出に残る旅・交通手段・場所
【選考方法】グッドエイジャー委員会が、上記選考基準にふさわしい商品・事業などを認定。
【推薦理由】靴・コート・手帳・財布・ソファなど様々な革商品に使用でき、革の柔軟性を保ち、乾燥、ひび割れから守ります。また、大切に使用している革製品を長持ちさせ、革製品の特長である「エイジング(経年変化)」を楽しむことのできるケアアイテムであるため。
・MFU 一般社団法人日本メンズファッション協会HP
・グッドエイジング委員会HP
・2020年グッドエイジャー賞認定商品
また認定商品としての選出と合わせて「GOOD AGING BOOK 2020」(発行:一般社団法人日本メンズファッション協会)にも「M.MOWBRAY デリケートクリーム」が掲載されました。
「M.MOWBRAY デリケートクリーム」は、これからも皆様の「皮革製品を大切に使い続けたい」という気持ちに寄り添ってまいります。