靴のつま先を光らせることによって、その表情や存在感をワンランク上の仕上がりにすることができる「ハイシャイン」。
つま先に自分の顔が映るほどの光沢・透明感を持たせることが可能ですが、技術的な難易度は非常に高く、「なかなか上手く光らない」、「失敗して革の表面が荒れてしまった」という経験がある方も多いはず。
また、ハイシャインは熟練のシューシャイナーでも時間のかかる作業であるため、プロ・アマチュア問わず「もっと早く・綺麗に仕上がる方法」が常に模索されている領域でもあります。
ハイシャイン(鏡面磨き)とは
ハイシャイン(鏡面磨き、ミラーシャインとも)とは、「ワックス」と呼ばれるツヤ出し専用のアイテムを使って革の表面に層を作ることで、凹凸を均して鏡のように光を反射させる仕上げ方です。
靴のつま先、もしくはかかとにワックスの層を重ねていくことで奥行きのある仕上がりと表情を作り出します。
革の表面が動いてしまうと乗せたワックスの層が割れてしまうため、一般的には歩行時に曲がることが少なく、かつ芯材が入っているつま先・かかと部分にのみ施します。
ハイシャインのデメリット
目を引くほどの綺麗な仕上がりになるハイシャインですが、場合によっては革に対するデメリットが少なからずあります。
特に、一番多い失敗例として「革の表面を荒らしてしまう」ということが挙げられます。この失敗の原因として、ワックスで上手く層を作ることが出来ず、つい力を入れて擦ってしまうことが考えられます。
摩擦によって革の表面が荒れてしまうと見た目も悪くなってしまい、ワックスの層が出来にくい悪循環に陥ってしまいます。
さらに、荒れた表面からワックスが浸透してしまうことで革の水分・油分のバランスが崩れてしまい、状態が悪化してしまう可能性もあります。
ハイシャインで失敗しないために
ハイシャインで失敗しないために重要になってくるのは、革の表面にワックスで層を作るための「下地」作りです。
この「下地」が上手く作れていないと、革にワックスが浸透してしまったり、摩擦によるダメージを与えてしまったりします。
「ハイシャインプライマー」とは
そこで今回開発したものが、「ハイシャインプライマー」です。
革の仕上げを担う職人である斗谷氏を中心に開発を始め、氏の「仕上げの技術を応用することができないか」という発想が形になって実現した製品です。
ハイシャインを仕上げていく過程では、ワックスに含まれる「油分」や「溶剤」等の成分が革の繊維の中に浸透し、革が酸化することによりコンディションが悪化してしまうリスクがあります。
斗谷氏はそのリスクを軽減するために、「目止め処理(シーリング )」の技術を応用する必要性を感じました。
「目止め処理(シーリング)」とは、素材として不安定な動物の「皮」を、安定した製品化が可能な「革」へと仕上げる工程で欠かせない作業です。
「ハイシャインプライマー」は、「目止め処理(シーリング)」を施したような安定した「下地」を作ることができます。この「下地」があることによって、その上に乗せたワックスは革に吸収されることなく定着するようになります。
この発想は、革を仕上げるフィニッシャー目線だからこそ行き着いたアイディアです。
「ハイシャインプライマー」最大の特長
ただ単に早く光らせる商品であれば、いくつかの商品がすでに存在します。
しかし「ハイシャインプライマー」は、そのような商品とは大きく異なる点があります。
それは、「革への負担をできるだけ減らす」ことを考えられているという点です。
「誰でも」「革に負担をかけず」「世界最速で」「美しく仕上げることが出来る」
この強い思いが込められた「ハイシャインプライマー」を使用することで、今までハイシャインがなかなか上手くいかなかった方も、安定して綺麗な仕上がりを実現することが可能になることでしょう。
「ハイシャインプライマー」のリリースはもう少し先になります。
それまでこちらで詳細をお伝えして参りますので、ぜひご期待ください。