靴のつま先を光らせることによって、その表情や存在感をワンランク上の仕上がりにすることができるハイシャイン(鏡面磨き)。
つま先に自分の顔が映るほどの光沢・透明感を持たせることが可能ですが、技術的な難易度は非常に高く、「なかなか上手く光らない」、「失敗して革の表面が荒れてしまった」という経験がある方も多いはず。
また、ハイシャインは熟練のシューシャイナーでも時間のかかる作業でもあり、プロの世界でも
「より透明感や平滑性の高い磨きの技術」が模索されているジャンルです。
靴磨き選手権大会とは?
一言で表現すると、「靴磨きの技術を競う大会」と定義することができます。
誰が、一番靴磨きが上手なのか?を決める大会ということですね!
大会は東京・大阪の会場で 1st Round という形で実質的な予選会がおこなわれ、勝ち上がった靴磨き職人がFinal Roundへ進出するという形式で行われました。
大会ルールについて
それぞれのラウンドで制限時間が設けられ、新品の革靴を磨くという共通ルールで実施されています。
靴磨きに使用する道具は大会側が準備したものを使用し、靴磨き職人が自身で持ち込むものはブラシ、靴磨き用クロス、磨き台に敷くためのシートなどが許されているルールでした。
審査はテクニカルポイントとプレゼンテーションポイントの2種類があり、
その合計によって競われ、テクニカルポイントはブラインド審査が採用されました。
大会の目的は?
下記に記載のある通り、大きなくくりで【靴磨き文化】の啓蒙に重きをおいている大会であることがわかります。
●モノを大事に長く使用する文化
●モノを修理やメンテナンスしながら使用する文化
こういった考え方はM.MOWBRAYとしても賛同できる部分であり、
今回、微力ではございますが大会のオフィシャルパートナーとして
応援させていただきました。
本大会は「靴磨き文化の発信と発展」を目的に一般社団法人日本皮革製品メンテナンス協会が主催する、靴磨きの大会です。
競技におけるルールや道具等は主催者側で過去の大会等を鑑み、十分に検討を重ねた上で決定いたしましたので、ご理解をお願いいたします。
大会エントリー時に頂きました情報は、大会運営上必要な範囲内*で使用させていただき、大会終了後に処分させていただきます。
大会の結果に関しては、事前にお伝えする範囲内で公開しますが、個別での詳細等に関してのご要望やご質問にはお答えしかねますので、予めご了承ください。
*大会運営上必要な範囲内:大会HP、選手名鑑、大会SNS、会場装飾、会場進行等を想定
大会パートナーについて
「靴磨き文化の発信と発展」を目的にその想いに賛同頂いた法人・団体様が数多くいらっしゃいますので、ここでご紹介させていただきます。
メインパートナー
MS&AD あいおいニッセイ同和損保 様
MS&AD ゆにぞんスマイルクラブ
オフィシャルエアラインパートナー
JAPAN AIRLINES 様
オフィシャルエアラインパートナー
KING SEIKO 様
その他、オフィシャルパートナーとして多数の企業様のサポート、
クラウドファンディングなどを通して応援してくださったサポーターのみなさまなどあらゆる方面からのご協力、お力添えがあってこその大会の開催が実現しました。 ご協力いただきました企業、団体、個人の皆様にはお礼申し上げます。
決勝ラウンドの様子
決勝ラウンドは11月18日に銀座三越さんで開催されました。出場選手は以下の通りで、いずれの職人も超実力者。
誰が勝ち上がっても不思議ではない、超ハイレベルな戦いがありました。
実は日本の靴磨きの実力は世界でもトップクラスなのでないかと言われています。当日は会場全体に緊張感が伝わるほど、靴磨き職人の熱量も高まっていました。
【大阪大会ファイナル進出者】
小川恭生(個人)吉冨純弘(Bodston & Re Olds)
柏正信(ペニーレインシューシャインボーイズ)
山岸賢治(個人)
西岡ぺこ(MIGAKI THE HERITAGE 磨き座 継)
安部春輝(NINETY TWO/Burie)
【東京大会ファイナル進出者】
大平雄太(Chett)
新庄海地(FANS SHINBASHI)
熊田圭一郎(熊田靴店)
木嶋友和(KUTSUBIGAKU)
折茂佳名人(Dratewka)
新井田隆(Brift H AOYAMA)
※順不同
審査員の活躍
靴磨き職人の活躍にフォーカスが当たりがちな靴磨き選手権大会ですが、
カテゴリーごとに存在する審査員の活躍があります。
今大会は以下の方々が審査員を務められました。
1足1足、靴を向き合い、しっかりと時間をかけてその仕上がりを数値化する作業を1日中繰り返しおこなうその労力は並大抵の力ではできないであろうと感じるほど審査員の方々の集中力や緊張感を感じる大会でした。
審査員の方々、本当にお疲れ様でした。
【テクニカル審査員】
石見豪(第一回靴磨き選手権チャンピオン)
斗谷諒(靴磨き選手権2019カラーリング部門チャンピオン)
藤澤宣彰(フローリウォネ主宰)
長谷川裕也(靴磨き選手権大会発起人)
【プレゼンテーション審査員】
1st Round鈴木理也
(クリエイティブディレクター、元レッドウィング日本代表)
尾崎雄飛(SUN \KAKKEデザイナー)
Final Round松尾健太郎(THE RAKE JAPAN編集長)
鴨志田康人(ファッションディレクター)
ファイナルラウンドの結果
決勝戦は 熊田圭一郎 氏、折茂佳名人 氏、新井田隆 氏の3名でおこなわれました。3名とも決勝戦にふさわしい素晴らしい靴磨きの技術を披露してくださいました。
審査ポイントにもある、【ワクワク感】をお三方とも、体現しており
これがまさに「プロフェッショナル」と腹落ちする靴磨きを見ることができました。
そして、見事に靴磨き選手権大会2023を制したのは、
新井田隆(Brift H AOYAMA)さんでした!
本当におめでとうございます!
お疲れ様でした!
今後、大会で活躍された靴磨き職人の方々とのコラボ企画始動も考えておりますので、ぜひお楽しみに!