Instagram等でも度々レポートしていた、初心者向けのハイシャイン(鏡面磨き)レクチャーイベント、「ハイシャイン道場」が横浜店(横浜高島屋6階 紳士靴売場内シューケア工房)で開催されました。
※2020年11月21日(土)に開催済
イベントで大盛況だったのが、M.MOWBRAY ハイシャインプライマーの生みの親でもある、”斗谷諒(はかりだに りょう)”氏による直伝のテクニック。
「鏡面磨きは初めての挑戦」
「ハイシャインにはあまり慣れていない…」
というビギナーの方でもこのように”ご自身の手で”光らせることができました。
今回は、そんな開発者直伝、斗谷氏のテクニックをご紹介いたします。
主な手順は以下の5つです。
①ベース作り
②下塗り
③中塗り
④上塗り
⑤仕上げ
それでは早速解説に移ります。
① ベース作り
M.MOWBRAY ハイシャインプライマー ¥2,500(税別)
通常のスムースレザーのケアを終えた靴に、まずはハイシャインプライマーを少量指塗りします。毛穴を均一に埋めるため、とった量を薄く、放射線状に塗ります。
※人によって肌に合わない可能性がございます。肌が弱い方は素手で塗るのはお控えください。
通常のスムースレザーのケアは下記をご覧ください。
<スムースレザーのお手入れ・磨き方>
https://m-mowbray.com/howto/smooth-leather-care/
指で塗り広げて、光らせたい箇所に底艶が出てきたら、馬毛ブラシでハイシャインプライマーを塗った面にブラッシングをし、プライマーの層を薄膜かつ均一に均します。
② 下塗り
クロスを指に、ピンと張った状態で巻きつけます。このときはあくまでも”少し湿っている”くらいが適切です。指に巻きつけたのクロスを水でしっかりと濡らし、クロスの綺麗な面で強めに絞るように、水気をある程度抑えます。
M.MOWBRAY ROYAL グラサージュワックス ¥2,000(税別)
湿らせたクロスにグラサージュワックスを少量とり、クロスの綺麗な面で絞るようにして量を調整します。
ハイシャインプライマーを塗った表面に円の動きで塗り広げ、塗り広げ終わったら、縦と横の直線的な動きで圧をかけます。
少しだけ圧をかけて、毛穴の凹みに入っている、プライマーの油分を表面に押し出すことにより、底艶が出ます。
底艶がある程度出たら、徐々に力を抜いて円の動きに戻し、表面を平らに均していきます。
③ 中塗り
続けて、布の面を変えて水をたっぷりつけ、乾いた布で水気をしっかりと切った後、
グラサージュワックス▶ハイシャインプライマー▶グラサージュワックス
の順でワックスをとり、乾いた布によく擦り付けて、水分と2種のワックスを良いバランスに調節し、塗り広げます。表面の凹凸を均一にしやすいグラサージュワックスと、固まり、定着しやすいプライマーの両者を混ぜることで、ワックス層に厚みを持たせながら、表面の凹凸を均すことができます。
優しく弱めの力で塗り広げはじめ、
全体にある程度塗り広げたら、“表面が滑る感覚”を保ちながら、
すこしずつ塗る力を強めていきます。
再び徐々に力を抜いていき、表面がスルスル滑るようになったら、布を縦の直線的な動きに変えて、曇りをとります。
④ 上塗り
曇りが取れてきたら水を一滴垂らし、グラサージュワックスのみ少量とり、
“ 触れているか、触れていないかくらいの圧力 ”
で円を描きながら、曇りをとり、表面を平らに均します。
⑤ 仕上げ
布を綺麗な面に変え、水を湿りを感じる程度布にとります。『③ 中塗り』 で使用したクロスの面で布を絞り、水気を切るのと同時に、布にワックスを少量つけます。再び「触れているか、触れていないか」の圧力かつ、縦の動きで曇りを完全に取り去ります。
曇りが取り去れない場合は、水を一滴だけ垂らして、曇りをとります。
曇りが取れ、鏡面の反射が鋭くなったら、作業は完了です。
最後に
「出来る限り再現度の高い方法」ということで、今回はイベントでも大盛況だった方法をお伝えいたしました。もし上手くいかない場合は、各ポイントに立ち返ってじっくり取り組んでみてください。
また、より成功率をアップさせるために、こちらの「光らない鏡面磨きシリーズ」もぜひご覧ください
<今回の使用した商品>
(左)M.MOWBRAY ハイシャインプライマー ¥2,500(税別)
(中左)SANOHATA BRUSH 馬毛 ¥4,800(税別)
(中右)M.MOWBRAY ポリッシングコットン ¥400(税別)
(右)M.MOWBRAY ROYAL グラサージュワックス ¥2,000(税別)