桜の花も開花が始まり、春らしい陽気が多くなってきましたね。
そして来月からは、新社会人として会社で働きはじめる方も多いのではないでしょうか。
新しく準備したスーツやカバン、そして革靴はこれから長い間身につけていく相棒になっていきます。特に、革製品である革靴やカバンはお手入れをすれば一生物となるものもあります。長く使っていけば、苦楽を共にした思い出も出来ますね。
さて、そんな相棒ですが、特に革靴は直接地面に触れるもので汚れやすいです。
革靴が汚れたとき、新たにシュークリームでお手入れするとき、その前に汚れ落としをしていますか?
「保湿クリームをなんとなく塗っていたけど、その前の汚れ落としをしたことなかった。やり方がよく分からないんだよね」
意外とこのような声が多かったりします。そこで革靴の汚れ落としには、”専用”の汚れ落としをご紹介いたします。
革に蓄積した汚れや古いクリームを落とすための汚れ落とし‘’リムーバー’’。
M.MOWBRAY ステインリムーバー
M.MOWBRAYを代表する革靴用の水性汚れ落としです。
革の中まで成分が浸透し、革の中から汚れを除去します。ホコリや泥などの外からの汚れ、染み込んでしまった汗や雨も水性の汚れ落としだからこそ出来る浸透力で汚れを浮かせて除去します。軟水をベースに作られており、革には優しく、しっかり汚れを落とすことが出来ます。
M.MOWBRAY リムーバークロス
目が細かな上質な国産の綿100%素材を使用しています。
生地の表面には凹凸があり、汚れをキャッチしやすい構造になっているので、汚れの取れ方が格段に向上します。編み方にもこだわりがあり、網目状に編む平織を採用しているため、吸収性があり、少量のステインリムーバーでも汚れをキャッチしやすくなっています。
このリムーバーを使用した工程には、多くの方が共通の疑問をお持ちなようです。
Q.そもそも革靴の汚れ落としって必要?
A.古いクリームや外から運んできた汚れなどは、そのままにしておくと革へ悪影響を与えます。レザーケアはスキンケアに例えられることが多いですが、我々も帰宅したらシャワーをあびたり入浴したりして体を清潔に保ちますよね。
シューケアにおいて「一番大切な工程はどれか?」と聞かれたら、ほとんどの靴磨き職人は「汚れ落とし」と答えることと思います。
どんなに高級な保湿クリームを使おうと、古いクリームや汚れが残っている状態では新しいクリームの浸透が妨げられ美しい仕上がりにはなりません。仕上がりを決める最も重要な工程と言えます。
Q.磨きの時、リムーバーを使う頻度は?
A.磨きを行なう度、毎回使って問題ありません。履いた後は馬毛ブラシでブラッシングを行い、トータル5~6回履いたら磨きを行ってください。
Q.リムーバーを使う時、やめ時がわからない。
A.まずはこちらの画像をご覧ください。
リムーバーとクロスを使用して革靴表面を拭いていくと、右から左のように少しずつ布に移る汚れの色が薄くなっていきます。
力加減は指の重さを軽く乗せるくらいです。一回で全ての汚れを取りきるのではなく、一度全体に馴染ませることで、汚れを浮かせてあげてから拭い去るイメージです。
また明るい色の革に汚れ落としを使う時は、特に量を少なめに加減してあげてください。
あまり量が多いと最初に乗せたところにグッと入り込みすぎてしまい、シミになるおそれもあります。
色に限らず量は基本的に布が軽く濡れる程度で大丈夫です。
ファーストタッチでは右の濃さでしたが、何度か作業を続けると左のようになります。
始めのうちは、古いワックスや汚れが布目を埋めていきます。
リムーバーをクロスに取って拭く作業を繰り返し、布目を埋める汚れが無くなってきたらOKサインです。しかし、布に色が全く移らなくなるまで頑張りすぎると、場合によっては革の色抜けに繋がるので、注意が必要です。
いかがでしたでしょうか。
これから新社会人として仕事に邁進する方も多いかと思います。
自分自身の身だしなみとして、革靴のお手入れの基本を知って印象良くしていくと、もっと仕事がうまくいくかもしれませんね!