幅広い方々から人気のフランスを代表する靴ブランド『パラブーツ』のお手入れ事例を紹介します。
こちらはスタッフの靴です。狭いストックでの作業でぶつける事が多く表面に傷が目立ちます。最近はお手入れの時間もなかなか取れていなかったという事で乾燥して革もカチカチになり色も白っぽくなってしまっています。これではせっかくのいい靴が台無しなのでキレイに復活させましょう。この乾燥したシャンボードを復活させながら、オススメのお手入れ方法もご紹介していきたいと思います。
まずはブランドタグをマスキングテープで保護します。パラブーツのタグは緑地に白の糸で作られているので、クリームが付いてしまうと取れなくなってしまいます。面倒かも知れませんが汚したくない方はマスキングテープを使うのがおすすめです。
汚れ落としで表面の古いクリームや汚れを落とします。
革の表面の汚れやクリームが残ったままだと新しいクリームが均一に入らずシミになる恐れがあるので、乾燥してクリームが残ってい無さそうな状態でもしっかり拭き取りましょう。
汚れの落ち具合はこんな感じ。乾燥していても意外と表面にクリームは残っているものですね。
汚れが落ちたらデリケートクリームで保湿していきます。
デリケートクリームを下地にすることで、あとから塗る栄養クリームのノリが良くなりムラの無いキレイなツヤが出るようになります。デリケートクリームを塗って馴染ませたら栄養・ツヤだしクリームを塗っていきます。
使用するのは、FAMACO1931サブライムレザークリームです。
栄養豊富なアルガンオイルを配合。ビーズワックス、カルナバワックスといった2種類の希少な天然成分もふんだんに使用しており、落ち着きながらも気品の溢れるツヤ感が特徴のクリームです。パラブーツの持つ落ち着いた雰囲気にピッタリのクリームなのでこちらを使用する事が多いです。もう少しツヤ感が欲しい時はM.MOWBRAY PRESTIGIO クリームナチュラーレもお勧めです。
クリームの量は片足このくらい。乾燥していたからと言ってつけすぎはNGです。足りなければその都度少しづつ足していきましょう。
全体にクリームを塗り終わったらコバの補色。ぶつける事の多い箇所なので色が剥げてしまっていることが非常に多いです。しっかり補色することで全体が引き締まった印象になります。
最後は紐を通して完成。紐は純正から紗乃織靴紐に変更。
タフな環境で履いているという事なので、紐も合わせて強度の高いものに変更しました。
少しお手入れするだけで全然印象が変わりますね。今回のお手入れ方法は特に難しい作業は無しでここまで仕上げることができますので、是非ご自宅でもお試しください。