ローファーの履き心地について、こんなことがないでしょうか。かかとが抜けやすく、歩きにくい。履き始めたときはちょうど良いサイズだったのに、履いていくうちにだんだんと緩く感じてきた。
こんな経験がある方、結構いらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回のブログでは、馴染んで緩くなってしまった靴への2つの対処方法をお伝えしたいと思います。
革靴のサイズは変化するのか?
革靴は、履き込むことで、履く人の足の形状に馴染んできます。ただ、その馴染み方には差があります。
使っている革、アッパー(靴本体)とソール(靴底)との接合方法などで、履き込むことによる馴染み方には違いが出てきます。馴染むスピードが速く、変化が大きい靴もあれば、比較的変化が出にくい靴もあるのです。ちょっときつく感じていた靴が、ストレスなく履けるように馴染んでくれれば良いのですが、靴のなかで足が遊んでしまうほどの状態になってはいけません。靴屋さんで、かなりピッタリしたサイズをお勧めされるのは、この馴染みを考慮しているからです。とはいえ、馴染んで良い塩梅になった状態を通り越して、「どうも緩いな」と感じてくる可能性はあります。
こちらは購入から1年、週に1回くらいの頻度で私が履いてきたローファーです。
購入時はまったく隙間ができないほど、ピッタリのサイズでした。
それが今では、靴のなかで足を前に動かせば、指が1本入るくらいの余裕があります。
ストレスを感じるほどの緩さではありませんが、歩くときに若干かかとが抜ける感覚があります。
対処法その1 靴下を変える
履き込んで緩くなってしまった靴を快適に履くには、まず、靴下を変えてみる方法があります。今までよく履いていた靴下よりも、少し厚手の靴下に変えてみてください。これで、足全体を靴がホールドする力がアップし、靴のなかで足は安定します。また、靴下の素材をツルっとしたものから、少しザラっとしたもの(コットンなど)に変えてみるのも一つの手です。ツルっとした靴下に比べると、ザラっとした靴下は靴との間でのひっかかりが良くなり、靴のなかで足が滑りにくくなります。
対処法その2 インソールを入れる
靴下の厚みや素材を変えても、靴の履き心地に変化が出ないようであれば、次はインソール(中敷き)の出番です。インソールは靴と足の隙間を埋めて、靴のなかで足を遊ばないようにしてくれます。インソールには素材、厚み、構造など様々な種類があります。いきなり厚いインソールを入れて、靴がきつくなってしまってはいけませんので、まずは薄めのものからお試しください。
弊社で取り扱っているclub VINTAGE – M.MOWBRAY – プレジデントロング はシープレザーを使用している、約2ミリ厚のインソールです。シープレザーは足当たりが柔らかく、吸汗性にも優れています。プレジデントは、弊社のラインナップのなかでは薄いインソールで、履き込んで緩く感じてきた靴への最初のアプローチとしてお勧めです。
サイズはS~EXLの4サイズで、幅広い靴のサイズに対応可能です。
○ S:24.0~24.5cm
○ M:25.0~25.5cm
○ L:26.0~26.5cm
○ EXL:27.0~27.5cm
(同じシープレザーを使った婦人靴対応の商品、club VINTAGE – M.MOWBRAY – プリンセスロングもございます)
インソールは、靴のかかと部分までぴったりと入るサイズをお選びください。靴に対して小さいインソールを入れると、着用時に靴の中でズレてしまいます。また、大きいインソールを入れると、靴のなかで不自然なシワが入ってしまいます。どちらも、履き心地のストレスにつながってしまいますので、ご注意ください。
それでは、インソールを靴にセットします。
約2ミリの厚さは、横から見るとこのくらいです。プレジデントインソールを靴に入れることで、フィッティングはどのくらい変わるのでしょうか?プレジデントをセット靴に、足を入れてみました。靴のなかで足を前方に動かしても、指1本分が入る隙間はありません。歩行時に若干感じていた、かかとが抜ける違和感もなくなり、快適に歩けるようになりました。
革靴を緩いと感じてきたら
履き込んできた革靴を緩いと感じたときの対処法をまとめます。
【その1】 靴下を変える。厚いもの、ザラっとしたものに変えてみると、靴のなかで足が安定する可能性があります。
【その2】 インソールを入れる。インソールを入れることで、足と靴の空間のゆとりを埋めます。きつくなってしまってはいけませんので、まずは薄めのものから試してみてください。
革靴は、快適に履けてこそのものです。ちょっと緩いなと感じたときには、ご紹介した方法をお試しください。