衝撃的なタイトルで驚かれた方もいるでしょうか。
しかし、タイトルの通り革は自発的に再生する能力がないので、紙が破けた状態と同じで一度ひび割れが起こったら直ることはありません。
こうなってしまう原因はいくつかあります。
◯乾燥により、負荷がかかりやすい箇所の革の繊維が切れてしまう
○履きジワ、折りジワが入る場所の摩擦消耗による切れ
○外的要因による切れ
○内的要因による切れ
これだけがすべての原因ではありませんが、ご相談いただく靴を見る中で、この要因で切れている靴が多いです。
ひとつめに挙げた乾燥による切れが事前に予防できます。人間の肌と同じで冬に乾燥してひび割れてしまうのとまったく同じ状態です。
乾燥を防ぐには靴クリームでも良いのですが、保湿をメインに行ってくれるデリケートクリームが1番おすすめです。成分に含まれるラノリンが繊維をしなやかにしてくれます。日々のメンテナンスの中でひと手間を加えることで、革の切れが起こりにくい環境に整えてくれます。
そしてもうひとつが、内的要因です。靴の中を普段見ることはないとは思います。たまに靴の中を観察してみてください。親指側と小指側の当たる部分の革が薄くなって穴が開いたりしていませんか?
ちょうどこの辺りに開くことが多いのですが、これを放っておくと表側まで貫通してしまいます。薄くなった状態で酷使しているのも良くない状態です。内側は見えにくいとは思いますが、こちらもぜひチェックしてみてくださいね。