今回はソールの修理についてお話します。
テーマは『ハーフレザー』です。
ハーフラバーは良く聞くけど、ハーフレザーはあまり聞かない。
という方も多いかもしれません。
決して多い修理ではありませんが、ハーフレザーを好む方も多くいらっしゃいます。
ハーフレザーとは
地面と接地してすり減りやすいつま先部分や中央部分の靴底の前半分を革で補強していく修理です。
ハーフレザーのメリット
①履き心地の変化が出にくい
②バランスが崩れない
③費用が抑えられる
といった点です。
履き心地の変化が出にくいというは、馴染んできた革靴にとって非常に大切なことですね。
何故、変化が出にくいのかというと、
元々ついてる靴底の上に新たに革を補強していくので、靴のオリジナルの基幹部分はカスタムすることはないからです。
また、オールソールの時のように靴を解体することもないので
本来のバランスに変化が出るようなことも極力抑えられます。
特に今回のようなヒールのあるレディースシューズの場合は、そういった点も重要になってきます。
オールソールに比べて費用が抑えられるという点でも魅力的な修理方法です。
イタリーレザーという部材のオールソールメニューが1万円台後半の費用感ですが、イタリーレザーでのハーフレザー(縫いなし)の場合は、おおよそ半額程度のコスト感で実現可能です。
・履く頻度が決して多くはない
・ハーフラバーはあまり好きではない
・カカトはまだまだ減っていない
・今は手に入らない貴重な靴だから仕様は変えず、ブランドの刻印は残しておきたい
といったお好み・こだわりがある方にとっては良い修理事例ではないでしょうか。
ぜひ、修理方法の一つとして参考にしてみてください!