今年は2月から花粉の量が増えてくるようです。
スギ以外の花粉にも弱い筆者にとっては油断ならない日々を迎えます。
待ち遠しい雪解けの春、
革靴ファンにとっても堪らない季節ですよね。
そんなこの季節、特に履きたくなる革靴がこちら。
![](https://m-mowbray.com/wp-content/uploads/2021/01/IMG_3789.jpg)
それが “コードバン” で作られた靴。
コードバンは、馬のお尻から採られた皮によって生み出される素材。
元はスエードやヌバックのように起毛した繊維を寝かしつけることによって、画像のように独特な光沢感が生まれます。
一頭から靴一足分しか取れないとも言われ、この光沢感も相まってファンが絶えない希少な素材なんです。
そんなコードバンですが、お手入れの方法も通常のスムースレザーとは一風変わった手順で行なうと、綺麗な状態を保ちやすくなります。
今回はそんなコードバンのお手入れ方法を6つの手順に分けて解説していきます!
コードバンケアに必要なアイテム
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コードバンケアに必要なアイテムはこちらです。
・形の合ったシューツリー
・M.MOWBRAY×SANOHATA BRUSH 手植え 馬毛ブラシ
・M.MOWBRAY PRESTIGIO ステインクレンジングウォーター
・M.MOWBRAY PRESTIGIO リッチデリケートクリーム
・ペネトレイトブラシ 馬毛
・アビィ レザースティック
・M.MOWBRAY PRESTIGIO クリームナチュラーレ
・SANOHATA BRUSH 馬毛
(クリームが付着するので、ホコリ落とし用のものとは別の一本を用意してください。)
・SANOHATA BRUSH 馬たてがみ
・シルキーレザーグローブ
それでは早速お手入れをしていきます。
手順1 ホコリ落とし
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まずはシューツリーをセットし、靴表面のホコリを馬毛ブラシで払います。
SANOHATA BRUSH 馬毛の手植えは毛足が長く、職人の手作業により密度濃く毛が植えられているため、
コバ周りなど細かな部分に入っているホコリをしっかりとかき出して払うことができます。
手順2 汚れ落とし
![](https://m-mowbray.com/wp-content/uploads/2021/01/IMG_3794.jpg)
次に、水性のクリーナーを使用して全体の汚れ、古いクリームを除去します。
ステインクレンジングウォーターは界面活性剤不使用かつ、
オレンジオイルやキャスターオイルなどの天然成分を使用した、革に優しいクリーナー。
布に500円玉ほど、少量とって撫でるように革表面を拭くことで、
革への負担を軽減しながら、汚れを落とすことができます。
手順3 毛羽立ちを抑える
![](https://m-mowbray.com/wp-content/uploads/2021/01/IMG_3795.jpg)
汚れ落としが完了したら、クリーム塗布用のペネトレイトブラシで、
革全体にリッチデリケートクリーム を薄塗りし、革の保湿を行います。
水分を豊富に含み、アボカドオイルなどの天然成分配合で、シミになりづらいリッチデリケートクリームを塗っておくことで、ひび割れのリスクを軽減しやすくなります。
![](https://m-mowbray.com/wp-content/uploads/2021/01/IMG_3796.jpg)
その後、レザースティックにクリームを米粒1粒程度とり、履きジワの毛羽立ちを寝かしつけます。
最初に解説した通り、もともと起毛している繊維を寝かしつけることによって作られたコードバンは、
履き込んでいくと画像のように繊維が毛羽立ち、次第に白っぽくザラついた質感になっていきます。
水牛の角で作られた、滑らかな表面のスティックで毛羽立ちを潰し、慣らすことで、
コードバン独特のうねりあるシワや光沢感を取り戻すことができます。
また、形の合ったシューツリーをあらかじめ入れておくことで、靴の内側からも力をかけることができるので、さらに履きジワを寝かしつけやすくなります。
手順4 補色・栄養補給
![](https://m-mowbray.com/wp-content/uploads/2021/01/IMG_3805.jpg)
履きジワの毛羽立ちを寝かしつけ、表面のザラつきを抑えることができたら、色付きのクリームでしっかりと補色とさらなる栄養補給を行います。
このクリームナチュラーレも天然成分主体で、伸びと浸透性が高く、とても扱いやすいクリームです。
ツヤも出やすく、コードバン素材の魅力を生かした自然な光沢感に仕上げることができます。
手順5 ブラッシング・仕上げ
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クリームを全体にまんべんなく塗り込んだら、
馬毛ブラシ→馬たてがみブラシの順でブラッシングをします。
豚毛ブラシよりも柔らかな馬毛ブラシ、
そしてそれよりも更に柔らかな馬のたてがみで作られた、
毛質の異なる2本を順番に使用することで、クリームを馴染ませながら、
革表面に残りやすい ” ブラシをかけた跡 ” を目立ちづらく仕上げることができます。
手順6 仕上げ
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最後に、シルキーレザーグローブを使用して乾拭きをして、革表面に残った余分なクリームを拭き上げてお手入れは完了です。
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(左)After/(右)Before
白っぽくざらついていた毛羽立ちを抑え、栄養補給をすることで、
色味とツヤ感がしっかりと戻りました。
使用アイテムや作業手順は他の素材に比べると多いですが、
磨けば画像のようにしっかりとした光沢感が出てくれる、磨き甲斐にあふれた素材です。
ぜひ時間をかけてじっくりと磨いてみてください!
<今回のBLOGで使用した商品>
・M.MOWBRAY×SANOHATA BRUSH 手植え 馬毛ブラシ
・M.MOWBRAY PRESTIGIO ステインクレンジングウォーター
・M.MOWBRAY PRESTIGIO リッチデリケートクリーム
・ペネトレイトブラシ 馬毛
・アビィ レザースティック
・M.MOWBRAY PRESTIGIO クリームナチュラーレ
・SANOHATA BRUSH 馬毛
・SANOHATA BRUSH 馬たてがみ
・シルキーレザーグローブ