大切な一足を長く履くために。
定期的なお手入れをオススメしていますが、
その中でも欠かせないアイテムのひとつが「豚毛ブラシ」。
「仕上げには豚毛ブラシがおすすめ」
「でも、なんで “ 豚毛 ” が良いの?」
というお声をいただくことがあります。
今回はこれらの疑問について、詳しくお伝えします!
理由その①:硬い毛質、強い弾力
基本的に、靴クリームやオイルには、「油分」「ロウ分」が配合されており、いずれも粘度があります。
靴クリームが革に塗られた直後に使うブラシには、
「クリームの粘りに負けない強さ」=「毛の硬さ」
が求められます。
ゆえに、毛にハリがあり、適度な硬さのある「豚毛ブラシ」は、
毛がクリームに持っていかれることがなく、同時にクリームの成分を毛の弾力で押し込むように、革にクリームを馴染ませる ことができます。
理由その②:毛束の間隔
豚毛ブラシは、ホコリ落としに使う「馬毛ブラシ」と異なり、毛束同士の間隔が広いのも特長のひとつ。
これは、毛束ひとつあたりの “ 可動域 ” を、広くするため。
これにより、一本一本の毛が曲がり、元に戻ろうとする力によってクリームを革全体に馴染ませます。
毛の性質や、ブラシの役割に応じて毛の間隔も調整されているんです!
豚毛ブラシは ” 育つ ” ?
「豚毛ブラシは使い込むと育つ」
という情報をご存じの方も居るかもしれません。
この「育つ」というのは、お手入れの際にクリーム内の「ロウ分」「油分」などが、ブラシの毛先に蓄積すること。
お手入れを経るごとにブラシが育つと、
ブラッシングしてから光沢が出るまでの時間が短くなります!
豚毛ブラシは色ごとに用意
クリームを塗った直後に使う豚毛ブラシは、前述の通り毛先にクリームが蓄積していきます。
ゆえに、豚毛ブラシは「クリームの色」「革靴の色」ごとに揃えるのを推奨しています。
これは、毛先に蓄積したクリームが色移りしてしまうのを防ぐため。
育ったブラシであれば、少しのブラッシングで色味が変わってしまうこともあるので、
多少の手間でもブラシを分けて準備しておくことをオススメしています!
おすすめの豚毛ブラシ
SANOHATA BRUSH × M.MOWBRAY|豚毛
税込 4,950円
「SANOHATA BRUSH」シリーズは、日本製の本格派ブラシ。
毛質、抜けづらさともに申し分なく、育ってからも長く使える一本です。
ブラシの持ち手がカーブしており、溝も掘られているので、
握りやすく、ブラッシングもしやすくなっています。
また、持ち手には木目の美しいブナ材を採用。
ブラシ作成前に、一度水を抜いておくことでブラシ自体がとても軽いのも特長です。
靴磨きのさまざまな工程の中でも、特に欠かせない「ブラッシング」の工程。
大切な一足を長く履くために必要なケア用品にも、ぜひこだわってみてください!