今週は真夏かと思うほどの高温の日が続いていますね。湿度も高く雨が降らずともカビの発生しやすい状態が続いています。梅雨の中休みと言うには少々気温が高すぎるこの頃ですが、雨が降るタイミングもある予報なので、油断は禁物です。
さて、今回は革靴が濡れてしまったときの対処法を4つの事例に分けてご紹介いたします。
革靴が濡れた時、現れる症状のよくある例を4つ挙げると、
1.革靴の表面が白くなっている(塩浮き)。
2.革靴の表面が波を打ったようにデコボコになっている(銀浮き)。
3.少し放置していたらカビが発生した。
4.上記のような症状は出ていないが、靴全体が雨に濡れた(そのあと完全に乾燥させた)。
上記のパターンごとに、対処法をご紹介いたします。
1.革靴の表面が白くなっている
表面に現れた白いものの正体は「汗の塩分」であることがほとんど。靴の内側から汗が滲んでいき、それに含まれる塩分が表面で結晶化してしまい白く見えています。

M.MOWBRAY ステインリムーバーなど革靴用の汚れ落としを使うことで表面的な汚れが落ちて、白くなった部分もきれいに見えると思います。
しかし、汗は内側から滲んでくるもののため表面だけでなく、奥の方もしっかりと洗浄する必要があります。
そこでおすすめなのはM.MOWBRAY サドルソープというアイテムを使った革靴の丸洗い。
革の内側、奥に汗を染み込ませたままにしておくと革が固くなり、ひび割れの原因になることもあります。塩浮きなどの症状が出ていなくても、定期的に丸洗いしてもっちり柔らかい状態を保っていただくと革靴は長持ちしやすいです。
2.革靴の表面が波を打ったようにデコボコになっている
これは、水に濡れた革が乾くタイミングで革の中に溜まっていた汚れなどが表面に浮き出てくるトラブルで、「銀浮き」と呼ばれています。

銀浮きが起きてしまった靴は、靴磨き用のクリーナーや靴クリームを使っただけではなかなか綺麗になりません。
銀浮きが起きてしまった革靴を綺麗にするためには、水を使う必要があります。銀浮きは個人で対処しようとしてもなかなかうまく戻ってくれないことが多いです。
そんな時は、お近くのシューケアマイスター工房へご相談ください。
銀浮きが発生している状態で放置していると、どんどん改善が難しくなります。難しくなる前にご相談ください。
3.少し放置していたらカビが発生した
カビは 高温・多湿・汚れ が大好きです。靴を保管している下駄箱は風通しが悪いことが多く、湿気が溜まりやすい場所なので、放っておくとカビが繁殖してしまう可能性が高いです。

カビ対策、予防にはM.MOWBRAY Prestigio モールドクリーナーがおすすめです。革には優しく、カビは徹底的に除菌してくれる優れもの。カビが発生して長い時間が経ってしまうとカビの根が革を変質させてしまい、黒い斑点、凹みになってしまうことがあります。こうなると改善が非常に難しいため、カビが発生する前から早め早めの対策をおすすめいたします。
4.上記のような症状は出ていないが靴全体が雨に濡れた
塩浮き、銀浮き、カビが発生していなくて一安心・・・。しかし、革に染み込んだ水分が革にもともと含まれていた水分、油分と一緒に抜けてしまい、乾燥しやすい状態になっているかもしれません。乾燥した唇を舌で舐めて濡らすと、より乾燥して剥がれてくるようなもの。リップクリームでの保湿と同じく、革にも保湿ケアが必要です。

M.MOWBRAY を代表する保革クリーム
一度汚れ落としした上で、保湿ケアを行うことがおすすめです。保湿クリームは種類がいくつかございます。基本は、M.MOWBRAY デリケートクリームで対応出来ますので、どの保湿クリームが良いか迷ったときにはデリケートクリームをおすすめいたします。
今回はパターンごとの対処法をご紹介いたしました。また、全てのパターンが同時に発生する場合もございますのでそうなった時はシューケアマイスター工房へご相談ください。そうならないためにも、普段から雨や水に靴が濡れた際は、早めにケアをしましょう!