前回に引き続き「素材別 スニーカーケアのポイントと注意点」続編です。
前回の記事はこちらです。
それでは、早速ご紹介していきます。
3.ヌバック・濃いスエード・淡いスエード素材の洗い方
スエード・ヌバックとは起毛皮革と呼ばれる革が起毛していてふっくらした素材です。


汚れ落としは起毛素材に使用可能の旨の記載があるモノを使います。
使用不可のものを使ってしまうと、起毛皮革特有のふっくらとした質感が失われてしまうので気を付けましょう。
アイテム例

まずは砂消しゴムタイプの汚れ落としを使い、スエードやヌバックに付いた黒ずみを擦り落とします。一度に落とそうと力強くこすると、毛が傷んだり抜ける恐れがあるのでやさしく少しづつ落とすようにしましょう。
4.メッシュ素材・起毛皮革の洗い方
スニーカーのアッパーに使われていることの多いナイロンメッシュ。
特に白いメッシュは履いていると黒ずみが目立ちやすい素材です。

この靴はメッシュ部分はほとんど汚れていないので変化が出ずらいので洗い方のみの説明になります。
今回はメッシュ部分だけを洗うのが難しい、コンビ素材のスニーカーなので先ほど消しゴムで汚れを落とした起毛皮革と一緒に洗っていきます。
アイテム例
メッシュも起毛皮革単体であればもどちらのアイテムで作業しても大丈夫なのですが、こういったコンビ素材の場合は泡クリーナーがお勧めです。



使い方も簡単です。
洗剤を付ける⇒ブラシで洗う⇒拭き取る、この手順でOKです。
ただ、注意点が数点あります。
1、洗剤は液体よりも泡。
液体タイプの洗剤は水も併用しながらガシガシ洗えるので、基本的に洗浄力は高くなります。
しかし、今回のようなコンビ素材の場合は、スエードの染料がメッシュに移染してしまう恐れがあります。安全に作業するなら泡タイプを選びましょう。
2、柔らかいブラシを使う。
硬いブラシだとナイロンの繊維にひっかかり、解れてしまう可能性があります。なので、ナイロンや毛足の長めのブラシを使いましょう。(ナイロン以外にもキャンバス素材の際も同様です。)
3、淡い色のスエード・ヌバックは均一に加水してすぐに拭く。
ベージュや白の起毛皮革。基本的には消しゴム作業のみで泡らせるのが1番です。しかし、シミ汚れが付いていたり、今回のようなコンビ素材の場合だとそうはいきません。
濡らしたくないからと中途半端に洗剤を付けるとシミになります。パーツごとに作業して均一に泡洗剤を入れてすぐに拭きとって下さい。
今回の靴で言うと、踵の水色ヌバックの部分ですね。



仕上がりがこちらです。
黒ずみがキレイに取れてさっぱりとした仕上がりになりました。
5.シューレースの洗い方
アイテム例
シューレースの場合も基本どちらのクリーナーを使用しても大丈夫です。その時靴本体のクリーニングに使用したもので洗うのが楽でお勧めです。しかし、スニーカーシャンプーで白い靴紐を洗う際は注意が必要です。
スニーカーシャンプーには界面活性剤が含まれているので、洗剤の濯ぎ残しがあると黄ばんでしまう可能性が出てきます。なので、スニーカーシャンプーで洗う場合は濯ぎをしっかりおこないましょう。
私のオススメの洗い方は泡クリーナーを使用する方法です。



上:アフター 下:ビフォー
手順は簡単。紐に泡クリーナーを出す⇒揉み洗い⇒洗剤を落とす。
汚れがしっかり落ちているのはもちろんですが、写真では伝わりづらい紐の柔らかさが損なわれないのでおすすめです。界面活性剤を含む洗剤の方が汚れ落ちはいいのですが、乾燥後に少し硬さが出てしまいます。
紐の雰囲気や、汚れの状態に合わせて使い分けるのも良いですね。
最後に全体のビフォーアフター比較写真です。

アッパー 左:アフター 右:ビフォー

ソール 左:ビフォー 右:アフター

ヒール部分 左:ビフォー 右:アフター
今回ご紹介したクリーニングアイテムは、全てM.MOWBRAY 公式オンラインショップでお取り扱いがあります。
そういえば、ちょっと汚れてきたな、と思っているスニーカーがありましたら、ぜひお試しください!