「どうも歩き方にクセがあるみたいで」
このような状態の革靴を見て、「歩き方が悪いのではないか」と気にされる方がいらっしゃいます。確かに、ヒールの外側がすり減っていてバランスが悪いように見えます。
しかし、心配しないでください。靴のヒールは、やや外側からすり減ることが普通なのです。
ヒールはどこからすり減る?
歩行での足の動きは、カカトの着地からスタートします。実は、カカトは中心ではなく、やや外側から着地しているのです。それゆえ靴のヒールは外側からすり減っていきます。ヒールの状態で気をつけたいのは、内側からすり減っている場合です。これは足が身体にとって良いバランスになっていない状態。少し注意していただきたいです。
傾く足を支える、調整する
靴のヒールが内側からすり減ってしまう原因は、足の傾きです。(真後ろから見たときに)足が内側に傾いていると、カカトは内側から着地してしまう状態です。この場合の対処法を2つ紹介します。
1. 選ぶ靴の作りを見直す
カカトにしっかりした芯材が入った靴を選んでください。靴には部分的に芯材が入っています。それは靴自体の形を保持する以外に、歩行をサポートする役割があります。カカトの芯材は硬めのものをお勧めします。芯材が柔らかい、もしくは芯材を省いた靴では、内側に傾く足を支える力が弱いからです。
2. インソールで支える、バランスを調整する
インソールで足の裏面からアプローチします。ここで候補となるインソールは、大きく分けて2種類です。
【1】土踏まずをサポートできるタイプ
【2】内側への傾きを調整するタイプ
【1】は弊社の商品でもいくつかの種類があります。
それぞれ、土踏まずをサポートする高さ、硬さに加えて、インソール全体の厚みなどにも違いがあります。土踏まずをサポートする力は、内側に傾く足を支える力にもなってくれます。
【2】はこういった商品があります。
カカトにだけ作用する部分インソールで、傾斜がついています。
足の内側への傾きを抑えるには、(真後ろから見て)内側が高くなるようこのようなセッティングにします。
これで内側に傾く足のバランスを調整できます。
たまにでも、ヒールのすり減り方をチェック
革靴を下駄箱にしまうとき、磨くとき。ヒールのすり減り方をチェックしてみてください。過剰に心配しなくて良いケース、ちょっと心配してあげたいケース。まずは、それぞれのケースを知っていただければ幸いです。