6月新発売したM.MOWBRAYのミラーフィニッシャー。
こちらは、M.MOWBRAY ハイシャインプライマーを生み出した
M.MOWBRAYテクニカルアドバイザーの斗谷氏(はかりだに)による新たなハイシャインアイテムです。
昨今のハイシャインブーム
靴磨き好きなら「ハイシャイン(鏡面磨き)」についてご存じの方も多いのではないでしょうか。
「ハイシャイン」を簡単に説明すると、革靴(起毛革以外)のつま先又はカカト部分にWAXを重ねていき、靴クリームでは再現できない強い光沢感を生み出す、靴磨きにおける一種の技法です。
ハイシャインはその強い光沢感と華やかさを生み出し、靴を一層美しい仕上がりにしてくれます。
そんなハイシャインは昨今、「自分でもやってみたい!」といった声も多く上がるようになりました。
ただ実際に自分でやってみると、
「あれ?意外と難しいな。」
「SNSで見たような光沢感が出ない。」
など思う人も少なくないはず。
実際にハイシャイン(鏡面磨き)は靴磨きの中では難しい作業になります。
ハイシャインをやり始めて悩まされる2つのポイント
①布でクルクルしていても、いつまでたっても光らない。
②WAXの膜はできており、布も滑らかにクルクルできるが、強い光沢感にならない。
ハイシャインでのお悩みは、このどちらかの方が多いのではないでしょうか。
①と②を比較すると①はまだまだ基礎の部分でのつまずき。
②は最初の難所を越えているがあともう一歩が足りない状態。
今回紹介するミラーフィニッシャーは②の方に向けたアイテムです。
重ねるではなく取り除く
ハイシャインの最後の仕上げ時に、どうしても線が多く入り、上の写真のようにツルッとした仕上がりにならないことも多いのではないでしょうか。
従来のワックスには潤滑剤が入っています。
この潤滑剤がワックスの結晶間や膜の表面に残留していると膜に入射した光が散乱し、白く濁ってしまうのです。
ミラーフィニッシャーはその残留物を除去する薬品を添加して作られています。
それが働くことで他には出ない透明感が生まれます。
除去する薬品・・・斗谷氏のこだわりに驚嘆です。
従来でも単純に早く光らせる商品というのはいくつか存在します。
しかしミラーフィニッシャーには他とは異なる特長が2つあります。
1.表面の光の散乱
透明感ワックスに含まれる潤滑剤等の成分が原因で、綺麗に光らない・少し曇ったような仕上がりになってしまします。
その点ミラーフィニッシャーは、その濁りの原因となる潤滑剤入れずに、さらに除去する成分を配合することで、透明度の高い膜を作ることができます。
2.平滑性の高さ
従来のワックスは積み重ねていくことで強い光沢感を作り上げる手法でした。
その手法に対しミラーフィニッシャーは表面の凸面を溶かして研磨していく真逆の手法をとなります。
研磨するにはある程度の厚みのワックスが重なっていないと削りすぎてツヤが無くなる可能性があります。
けれど、上手く使いこなすことで微粒子コンパウンド仕上げたような仕上がりになります。
まとめ
ハイシャインの最後の仕上げが上手くいかない方にとっては、救世主となってくれるアイテム。
アプローチの仕方が今までとは真逆なので感覚的に難しく感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
しかしその難しさは、ハイシャインの醍醐味でもあります。
自分で仕上げるつるつるの鏡面膜。
何事にも代えられぬ達成感が得られると思います。
ぜひお試しください。