スエードとは、動物の皮膚の裏面を、紙やすりなどを使って毛羽をそろえた起毛皮革です。
起毛素材特有の暖かみのある見た目も相まって、秋冬のファッションに取り入れられることが多いですよね。
そして、大きな特徴として水に強いという性質を持っています。
そのため雨の日用の靴として、スエードの靴を愛用されている方も多いのではないでしょうか。
けれどそれはもちろん、お手入れがあってこそ水を弾くというもの。
今回は、そんなスエードのケアで最も重要なブラッシングについて、お伝えしていきます!
スエード素材はブラッシングが重要
先述した通り、スエード素材にブラッシングはとても重要で、
「ブラッシングをしっかりしておけば、ここまで状態悪化しなかったのに…」
というケースが少なくありません。
言い換えれば、日々のブラッシングで状態改善が望めるということ。
スエードも通常の皮革素材同様、付着したチリやホコリが皮革から油分や水分を奪い、乾燥や色褪せが起きやすくなります。
そのデメリットを防ぐため、ブラッシングでチリやホコリを除去しなければなりません。
付着後間もないチリやホコリはブラッシングで簡単に除去できますが、時間の経過とともに簡単には落ちにくくなるため、日々のブラッシング(ホコリ落とし)が必要となるのです。
スエードには起毛皮革専用ブラシが必須
靴全般のホコリ落とし用のブラシについては、「馬毛ブラシ」が一般的です。
しかし、スエードなどの起毛している皮革の場合、柔らかな馬毛ブラシでは起毛の中のチリやホコリを取り除くことが困難。
そのため、起毛皮革用には専用のブラシが存在します。
いくつか種類がありますが、代表的なものとして「真鍮ブラシ」というものがあります。
MADE IN JAPANの真鍮ブラシ
SANOHATAブラシ真ちゅうは、弊社で取り扱っている起毛皮革用のブラシです。
ブラシの中央に良質で当たりの柔らかい真ちゅうを使用し、皮革を傷めることなくチリやホコリを除去することができます。
更に、真ちゅうの周囲にナイロンの毛を植え込むことで真ちゅうが開きにくく、長期の使用に耐えうる構造になっています。
使用する機会が多いブラシであるからこそ、耐久性は重要です。
ブラッシングの効果
こちらはしばらくブラッシングを行わなかったサンダルです。
チリやホコリが溜まり、全体的にくすんで汚れた印象です。
では、上記のスエードサンダルに、それぞれ馬毛と真鍮のブラシでホコリ落としを行います。
向かって左側が馬毛、右側が真ちゅうブラシを使用したものです。
真ちゅうブラシでブラッシングを行ったものの方が、色味がハッキリしました。
チリやホコリがよりしっかり除去できたことが分かります。
ブラッシングすることで、見た目はもちろん、革のコンディションの悪化を軽減することもできます。
もし、スエードのお手入れ、手を抜いているな…という場合は、大切な靴を長くきれいに使う為に、まずブラッシングから始めてはいかがでしょうか。